atelier*

「 海の精霊 」

- Dec 5, 2020

アダンの風が発売され、今まで制作陣でひっそりと口にしていたタイトルが、いろんな人々の身体から発せられているのを目に・耳にするようになりました。不思議に感じるけれど、それぞれの心の中にある孤島が交信しているようで、愛しく、嬉しい想いでいっぱいです。

私といえば、身体の中はたっぷりの海水で満ちている感じが続いていて、少し揺れるとすぐに海水が溢れ、目は泪でいっぱい、鼻水もいっぱい、湯船には常にお湯をはっておいて、暇さえあれば深呼吸するように飛び込んでいます。かなしいやうれしいなどの感情から来る泪、というよりは、本当にただ衝撃があるたびに揺れて溢れる水、という感じです。魚の頃の感覚が懐かしくて、ちょっと戻りたいと思っているのかもしれませんね。友人にこのことを告げると、「海の精霊みたいなんが乗り移ってるのかも」と言われ、それはそれでなんだか嬉しく、この状態を特にどうもしようとせず、そっとしておこうと思いました。

今はアイフォンをひらけばコールセンターのように賑やかですが(ありがたいこと)、日々はいたって穏やかで、散っていく銀杏の葉っぱの眩しさにうっとりしたり、日替わりのクリスマスのハーブティーを楽しみに飲んだり、シュトーレンを食べたり、住んでいるアパートの玄関はがらんとしていてよく響くので、誰もいない時を見計らって歌ったり、台所に貼ってある沖縄のお魚図鑑ポスターを眺めたりして暮らしています。

ぱっと思い浮かんだ嬉しかったことを3つ書いておきます。

・母が花束を持ってピンポンしに来てくれたこと
・代官山蔦屋書店の展覧会の設営がとても楽しかったこと
・優しいことばで綴られたメッセージが届くこと